帰宅後、風呂に入り晩飯も食べ終わった頃、家のインターホンが鳴る。
奈「こんな時間に誰だろ?」
響「あぁ飛鳥。勉強教えろってさ。」
奈「…そう。」
何か不満気な様子の姉。
玄関を開け、飛鳥を家に入れる。
飛「こんばんわ。」
母「飛鳥ちゃんいらっしゃい。響、これ持って行きなさい。」
響「あぁ、ありがと。」
母は飲み物とちょっとしたつまむものを用意してくれた。それを持って僕の部屋へ。
飛「…響の部屋久しぶりに入った。」
響「そう言えば、最近うちに来てなかったか?」
飛「ううん、奈々未の所には何度か来てたけど。」
響「そうだったのか。とりあえず始めるか。」
飛「うん。」
それからしばらくの間勉強した。
飛鳥も真剣にやっていて、分からなかったところも、教えてあげるとかなり理解できていた。やっぱりやれば出来る娘だ。
響「そろそろ終わりにしようか。もう10時だし、よく頑張ったな。」
そう言って飛鳥の頭をポンポンした。昔からやってしまう癖みたいなものだ。
飛鳥は何も言わず少し俯いているが、僅かに見えている耳が赤くなっているようだった。
少しの沈黙の後、
飛「…帰る。」
響「あぁ、じゃあ送る。」
飛「いいよ。1人で帰れる。」
響「流石にだめ。女の子をこの時間に1人で歩かせられない。」
飛「…ありがと。」
飛鳥の家までの道、お互い特に会話もなかったが玄関前まで来ると
飛「今日はありがと。また教えてくれる?」
響「いいけど。自分でもちゃんとやらなきゃだめだぞ。」
飛「うん。…頑張ったらご褒美!」
響「えっ?意味分からんけど…で何がいいのさ?」
飛「じゃあ一緒にお出かけ!」
響「…考えとく。」
飛「約束だからな!」
そう言うと僕に近づき、頬にキスをした。
驚いた僕を尻目に
飛「今日のお礼!じゃあおやすみ!」
そう言うと笑顔で家に入って行った。
玄関先で僕は暫く呆然としていた…。








