頃合いを見て、教室に向かい入っていくとほとんどのクラスメイトが来ていた。
塁「今日はどうしたんだ?いつもの時間に歩いてなかったけど。」
響「あーちょっと朝色々あって。早く出たんだ、ごめん。」
塁「そっか〜、そう言えば昨日の…」
澪「おはよ、昨日のって何だよ?そう言えば響昨日調子悪かったけど。何かあった?」
響「あー澪おはよ。別に…」
塁「実はさ、 「塁!…後で話そう。もう先生来るし。」
澪「何だよ気になるじゃねーか。」
塁「まぁまぁ、じゃあ放課後にしよーぜ。響逃げんなよ。」
響「別に悪い事したわけじゃないし…。」
そんなこと話していると、チャイムが鳴り担任の先生が教室に入って来たので、塁、澪は自分の席に戻って行った。そう言えば、僕の隣の席は空いていた。もしかして…。
「はーい、みんな座って。おはよう、今年も引き続き担任します、深川麻衣です。よろしくね。」
1年生の時同様、担任は社会科の深川麻衣先生だ。去年、僕らの入学と同時に赴任して来た2年目の先生で、生徒からは聖母と呼ばれるとても優しい先生だ。
最初の頃は、塁も澪も割とイタズラ好きでちょっとした悪ふざけをしていた。それでも深川先生に叱られなかったが、ある日イタズラが過ぎた事があって先生を泣かせてしまった。それでも深川先生は2人を叱ることなく「私の力量不足だから…」なんて言うものだから、それ以来2人もそんなこと出来なくなってすっかり平和で、いいクラスになった。
まぁ、半分は先生を泣かせたせいで女子達からの震え上がるほどの冷たい視線と、文句を言われたせいだけど。
深「はい、それじゃあみんなに転校生を紹介したいと思います。入ってー。」
先生がそう言うと、クラスがざわめき立った。
ドアを開け入ってきたのは、みなみちゃん。少し緊張した面持ちだ。教室の中もざわざわしている。
深「はーい、みんな静かにしてね。じゃあみなみさん、自己紹介してもらっても良いかな?」
み「…はい、星野みなみです。よろしくお願いします。」
そう告げると、男子も女子も「可愛い〜」なんてコソコソ喋っていた。
深「じゃあみなみさん、あそこの空いている席に座って下さい。橋本響君と堀未央奈さんの間ね。」
み「はい。」
みなみちゃんがこちらに歩いて来るのを、ぼんやりと眺めていた。…やっぱり可愛いなって思いながら。
その様子を見ながら、塁がニヤニヤしていたのには気づかなかった。










